来ない、来ないクレジットカード。配達に来てもいないのに「不在」にされた話

新しく作ったクレジットカードが、1ヶ月近く経っても届かない――。まさか自分の家で、こんな珍事件が起きるとは思っていませんでした。

問い合わせるたびに話がころころ変わり、正直、何度もぐったりしました。でも、同じように「カードが届かない」「配送状況がなんだかおかしい」と困って検索している方の役に立てばと思い、我が家のドタバタと、途中でわかった対処法を残しておきます。

※これは我が家で実際に起きたことの記録です。時期や個人情報はぼかしています。特定の会社を責めるためではなく、同じ状況の方が落ち着いて動けるように書いています。感想はあくまで一個人の受け取り方です。

事件は「発送しました」メールから始まった

すべては、一通の「発送しました」というメールから始まりました。

……が、来ない。3日待っても来ない。1週間待っても来ない。カードはどこへ行ったのか。旅にでも出たのか。

しびれを切らして問い合わせると、返ってきたのは意外な一言でした。

第一の怪:不在票なき「不在」

表示は「不在のため持ち戻り」。……不在? いやいや、ずっと家にいましたけど。そして何より、不在票が入っていない。

「不在で持ち帰りました」なら、ポストにあの紙が入るはずです。それがない。おかしい。

そこで配送業者に直接問い合わせてみました。名前も住所も電話番号も伝えて、調べてもらいます。すると――「その荷物、最寄りの営業所には情報がありません」。

……え。ないの? 持ち戻ったんじゃなかったの?

このときはまだ意味がわかりませんでした。でも、あとで真相が判明します。そもそも荷物は、最寄りの営業所にすら届いていなかったのです。届いていないなら、配達に来られるはずもない。来られないなら、不在票が入るはずもない。つまり、誰も来ていないのに、我が家は「不在」にされていた――。来てもいない配達員に、不在を確認される家。存在感、ゼロか。

第二の怪:「もう少しで届きます」の“もう少し”が来ない

カード会社に問い合わせると、今度はこう説明されました。「配送業者に確認したところ、まだ最寄りの営業所にも届いておらず、手前で止まっています。もう少しでお届けします」。

ところが、その「もう少し」の予定時期を過ぎても、カードは来ない。連絡もない。再び問い合わせても、返ってくるのは「配送業者の方でそう言っているので」のオウム返し。状況を確認して折り返す、という気配もありませんでした。

限界のとき、届いた「長期不在」メール

そうこうしているうちに――ちょうど消費者センターに電話をかけようとしていた、まさにその矢先。カード会社から一通のメールが届きました。件名は「【重要】カードがお届けできませんでした」。

開くと、大きな文字が真っ先に目に飛び込んできました。「返却理由:長期ご不在のため」。

カード会社から届いた「長期ご不在のため」の返却理由メール

……は? 長期不在? いやいや、ずっと家にいましたけど。そもそも、ついこの間まで「もう少しでお届けします」と言ってきていたのは、そちらですよね? 電話では「まだ配達に出ていない」と説明していたのに、それがなぜ「長期不在」で戻るの? 来てもいない配達の“不在”で、私が留守だったことにされている――。この一文で、怒りがさらに込み上げました。

本来なら、ここで一度立ち止まって、このメールにどう対応するか考えるべきだったのかもしれません。この「長期不在」の文字を見て、思いとどまる人もいると思います。でも、このときの私はもう限界。「……もう知らない」と、その文字を見たまま、そのまま消費者センター(188)に電話をかけました。

消費者センター(188)に助けを求める

「188」は消費者ホットライン。局番なしで188にかけると、お住まいの地域の消費生活センターにつながります。もう自分たちだけでは無理だ――と、藁にもすがる思いで電話しました。

相談員さんに事情を話すと、進め方を教えてもらいました。センターが個人情報を預かって直接カード会社とやりとりするのではなく、「自分でカード会社に電話をかけ、相談した相談員さんの名前を伝えて、きちんと対応できる担当者を出してもらう」という形です。

教わったとおりに電話してみたのですが、最初に出た担当者は「配送業者が配達できなかったのだから、責任は配送業者にあります。うちは発送はしたので、キャンペーンに間に合わなくても関係ありません」の一点張り。マニュアルどおりの言葉を繰り返すばかりで、かなりの塩対応でした。

正直に書くと、消費者センターに相談したからといって、いきなり「一発解決」とはなりませんでした。センターに強制力があるわけでもありません。ここは、過度な期待はしすぎないほうがいいのかもしれません。

諦めかけた、そのとき

正直、ここで「もう面倒くさい……」と放り出したくなりました。きっと、多くの人がここで力尽きて、泣き寝入りしてしまうのだと思います。

でも、もう一度だけ――と、また188に相談し、教わったとおりカード会社に電話をかけ……を、何度か繰り返しました。相談員さんの名前を伝えても、出てくるのがマニュアルどおりの人だと、また同じところで止まってしまうのです。そのたびに188へ戻り、また電話をかけ直しました。

そして、やっと。とても丁寧に対応してくださる担当者に出会えました。こちらの話を最後まで聞いて、その後もずっとフォローしてくれる方でした。同じ会社なのに、担当者ひとりでこんなに違うのか――。ここから、ようやく話が前に進み始めます。

結末:カードは、旅などしていなかった

判明した事実はこうでした。行方不明だと思っていたカードは、実はカード会社に戻ってきていた(=悪用の心配はなかった。ここは本当にホッとしました)。そこからあらためて再発行。1週間〜10日ほどかかるとのこと。番号は同じでも、手続き上は“再発行”になるそうです。

キャンペーンの期限にはギリギリ。なので、カードが届いたら担当者から連絡をくれることに。もし間に合わなければ、その担当者が事情を説明し、配慮に動いてくれるとのことでした。塩対応から、ここまで押し戻せました。長かった……。

そして今度は、郵便局から届いた

再発行されたカードは、今度は前とは別のルートで届きました。まず、郵便局から一通の封書。「受け取りには、日時の指定と本人確認書類が必要です」という案内でした。クレジットカードは、本人だと確認できないと受け取れない特別な郵便(本人限定受取)で送られてくるんですね。

案内どおり、アプリから受け取り日を指定して、当日は本人確認書類を持って郵便局の窓口へ。そして――ついに。1ヶ月以上さまよっていたカードを、やっと、無事に受け取ることができました。

長かった。ほんとうに、長かった。でも、いざ届いてみれば、拍子抜けするくらい普通の手続きでした。最初からこの方法だったら……とも思いますが、ともあれ、これで一件落着です。

ちなみに、あれだけ引っかかっていた「長期不在で持ち戻り」という説明の矛盾については、最後まで正面から触れられることはありませんでした。来てもいない配達の“不在”の謎は、迷宮入りです。

実は私、過去に何度もカードを受け取っていて、一度もトラブルはありませんでした。家族も同じです。なのに今回だけこの有様。申し込みが増えすぎて対応が追いつかなくなっているのかも、人の手が減って機械まかせが増えているのかも……なんて、素人の想像ですが。ただ一つ確かなのは、「来てもいないのに不在」という札を、誰も“おかしい”と気づかないまま貼られてしまった、ということです。

同じ状況の人へ:落ち着いて動くための5つのこと

我が家の反省もふまえて、「こう動けばよかった」を残しておきます。

① 事実と日付を、淡々と記録する
発送メール、電話で言われた内容、担当者名、通知やメールの画面。感情ではなく“事実”を並べると、相手も逃げにくくなります。スクリーンショットは強い味方です。

② 追跡番号(送り状番号)を出してもらう
「配送業者に確認したら〜」と言われたら、追跡番号を教えてもらいましょう。本当に発送されているのか、今どこにあるのかが確認できます。

③ 説明が食い違ったら、冷静に指摘する
「電話ではこう、メールではこう。矛盾していますよね?」――事実の食い違いを突くのが、角が立たず、いちばん効きました。感情的に「嘘つき!」と責めるより、「どちらが本当ですか?」と聞くほうが、相手は逃げられません。

④ カードの「安全」を確認する(必要なら止めて再発行)
行方不明のカードは悪用が心配です。もしカードが本当にどこかで所在不明のままなら、「今のカードを止めて再発行してほしい」と頼めます(配送業者に関係なく、カード会社ができること)。私の場合は、カードがカード会社に戻ってきていたので、そのまま強制的に再発行という扱いになりました。どちらにしても、「今あるカードは無効なのか、悪用の心配はないのか」をはっきり確認しておくと安心です。

⑤ 消費者センター(188)は“魔法”ではないけれど、味方
188は「代わりに全部やってくれる」というより、「どう動けばいいか教えてくれて、後ろ盾になってくれる」存在です(私の場合は、相談員さんの名前を伝えて、自分でカード会社に電話する形でした)。強制力がないぶん一発解決とはいきませんが、一度ダメでも、もう一度。相手が変われば、話が通じることがあります。一人で抱え込まないでください。

おわりに

カード1枚を受け取るだけのことで、こんなに時間と気力を使うとは思いませんでした。何も悪いことをしていないのに、気づけば「受け取らなかった側」にされている――それが、いちばんモヤモヤしました。

でも、事実を記録して、矛盾を冷静に指摘して、諦めずにもう一度動く。これが、こういうトラブルで自分を守る一番の方法だと学びました。同じことで困っている方が、少しでも早く、穏やかに解決できますように。そして――待ってた側は、何も悪くないですよ。

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