停電時、ポータブル電源は扇風機と冷蔵庫どちらを優先すべき?

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真夏の停電で真っ先に不安になるのは、冷蔵庫の中身と、暑さをしのぐ扇風機ではないでしょうか。

ポータブル電源を持っていても、扇風機と冷蔵庫を同時にずっと動かせるわけではありません。容量には限りがあるので、「どちらを優先するか」を決めておく必要があります。

結論から言うと、停電直後にまず優先すべきは扇風機、冷蔵庫は「常時ではなく間欠運転」で乗り切るという考え方が現実的です。この記事では、その理由を消費電力の数字で整理しました。

扇風機と冷蔵庫、消費電力はどれくらい違う?

まず前提として、家電がどれくらい電気を使うかは「消費電力(W)」で決まり、ポータブル電源の容量は「Wh(ワットアワー)」で表されます。

ざっくりですが、扇風機の消費電力は弱運転で数W〜、強運転でも30〜50W程度のものが多く、家電としてはかなり小さめです。

一方、家庭用冷蔵庫(300〜450L程度)の定格消費電力は100〜150W前後。数字だけ見ると扇風機の3倍程度ですが、実際に怖いのはここではありません。

冷蔵庫が電気を食うのは「動き出す瞬間」

冷蔵庫にはコンプレッサー(圧縮機)が内蔵されていて、これが動き出す瞬間に、定格消費電力の3〜5倍程度の電力(突入電流)が一瞬だけ必要になります。

定格150Wの冷蔵庫でも、起動の瞬間は400〜600W前後まで跳ね上がることがある、ということです。

ポータブル電源には「定格出力」と「瞬間最大出力」の2つの数字がありますが、この起動時の跳ね上がりに耐えられるかどうかは、瞬間最大出力の数字で確認する必要があります。定格出力ぎりぎりのモデルだと、冷蔵庫の起動だけでエラー停止してしまうこともあるようです。

扇風機にはこうした突入電流がほぼないため、出力面では圧倒的に扱いやすい家電です。

ポータブル電源でどれくらい動かせる?稼働時間の目安

容量500Wh前後のポータブル電源を例に、単純計算(実際はインバーター変換ロスがあるため、目安として8割程度で見ておくと安全です)で稼働時間を出してみました。

家電消費電力の目安500Whでの連続稼働の目安
扇風機(強)約40W約10時間
扇風機(弱・DCモーター)約10W約40時間
冷蔵庫(常時稼働)約120W(起動時400W前後)約3〜4時間
スマホ充電約10〜20W数十回分

こうして並べると、扇風機は容量をあまり圧迫しないのに対し、冷蔵庫を「つけっぱなし」にすると、半日ともたずに電源が空になってしまうことがわかります。

結局、停電時は何を優先すべき?

数字を見た上での考え方はこうです。

熱中症のリスクがある夏場は、命に関わる暑さ対策(扇風機や小型の冷風機)を最優先にする。冷蔵庫は、ドアの開閉を最小限にすれば庫内温度は数時間程度は保たれるとされているため、「常時通電」ではなく「1〜2時間おきに数十分だけ動かす」間欠運転に切り替える、という優先順位です。

冷蔵庫を完全に諦める必要はありませんが、「扇風機を我慢して冷蔵庫を一日中つけっぱなしにする」よりも、「扇風機を確保しつつ、冷蔵庫は間欠運転で食品の傷みを遅らせる」方が、限られた容量を現実的に使い切れると感じています。

そもそもポータブル電源そのものを持っていない、という方は、まず容量や選び方の基本を整理した記事もあわせてご覧ください。

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正直なデメリット

ここまで計算してみて感じたのは、「ポータブル電源1台で、真夏の停電を何日も涼しく・冷蔵庫も普段通りに乗り切る」のは、家庭用サイズの容量では難しいという現実です。

容量の大きいモデルほど安心感は増えますが、その分価格も本体重量も上がります。長期の停電を想定するなら、ソーラーパネルでの充電や、家族での使用ルールの共有もあわせて考えておく必要があります。

こんな人には向かない

・冷蔵庫をポータブル電源だけで丸一日つけっぱなしにしたい方
・停電への備えとして、扇風機ではなくエアコンの稼働を最優先にしたい方(エアコンは消費電力が大きく、家庭用ポータブル電源では現実的でないことが多いです)
・とにかく容量の大きい業務用クラスの電源を検討している方(この記事は家庭用サイズが前提です)

まとめ|扇風機を優先し、冷蔵庫は間欠運転で

停電時、ポータブル電源で扇風機と冷蔵庫のどちらを優先するかは、消費電力の差よりも「命に関わる暑さ対策を先に確保する」という考え方で決めるのがおすすめです。

冷蔵庫は常時稼働ではなく間欠運転に切り替えることで、限られた容量でも扇風機と両立させやすくなります。ご家庭の容量に合わせて、事前にシミュレーションしておくと安心です。

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