ガラスのスチーム式加湿器、買う前に確認したいこと【QUADS・コレド・山善を象印と比較】

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SNSで、ガラスのおしゃれな加湿器をよく見かけるようになりました。気になって、「スチーム式で見た目もいい加湿器」を調べてみました。

わが家で使っているのは、象印のスチーム式(前モデルのEE-DC35)です。ほかの機種は、使っていません。だからこの記事では、感想ではなく、メーカーの公式ページと取扱説明書で確認できたことだけを並べます。

ただ、SNSで見かけることと、売れていることは、別のようです。価格.comの加湿器 人気売れ筋ランキング(2026年10月)では、上位20位のうち12機種が象印(STAN.のEE-FA50も、ブラックが4位、ホワイトが6位)で、QUADSのGLASS(QS649)は38位でした。このランキングは、価格.comを使う人の動きで、全体の販売数ではありません。
ガラス製のスチーム式は、確認できた範囲では、ここ1〜2年で増えてきたジャンルです。QUADSのGLASSは2025年9月、コレドのGLASS STEAM HUMIDIFIERは2025年11月に発売され、山善のガラス製(KS-TM3)は2026年10月上旬に発売されたと報じられています。QUADSは、前シーズンの出荷が約9,000台で、一時入荷待ちになったと発表しています(自社の発表です)。

先に結論です。

・電気代は、同じ大きさのクラスなら大差ありません。6畳・10畳クラスは、1日8時間で月2,000〜2,400円前後です。
・差が出るのは「安全装置の記載」と「お手入れ」です。見た目だけでなく、ここも見て選びたいところです。
・転倒したときの安全機能は、公式ページで記載を確認できたのは象印だけでした。ほかは「記載が見つからなかった」か「確認できなかった」で、「ない」とは言い切れません。

比べた機種と、確認のしかた

条件は3つです。スチーム式(水を沸かして蒸気を出す)、フィルターを使わない、メーカーの公式ページで仕様が確認できる、です。

メーカー機種確認した情報源
象印マホービンEE-DG35/EE-TC60象印の公式ページ
QUADS(クワッズ)GLASS QS629/QS649QUADSの公式ページと、QS629の取扱説明書
コレド(CORED)GLASS STEAM HUMIDIFIERコレドの公式ストア
山善KS-TM3/AMKS-AMA30KS-TM3は山善の公式ページ。AMKS-AMA30はAmazonの商品ページ(公式サイトの加湿器一覧には見当たりませんでした)

電気代は、メーカーのカタログで使われている目安単価31円/kWhで計算しました(1か月は、1日8時間×30日です)。公式ページに電気代が載っているものは、その数字を使い、載っていないものは消費電力から計算した試算です。

6畳・10畳クラスを比べる

木造和室6畳/プレハブ洋室10畳までが目安のクラスです。

象印 EE-DG35QUADS QS629山善 AMKS-AMA30
消費電力(強)305W320W270W
1時間の電気代約9.5円(試算)約10.0円(公式)約8.4円(試算)
1か月(1日8時間)約2,270円約2,380円約2,010円
加湿量(強)350mL/h約380mL/h360mL/h
タンク容量3.0L1.7L約3L
連続運転強で約8時間約4〜9.5時間(強・弱の内訳は公式に記載なし)Hiで約8時間
本体サイズ・重さ24×27.5×32.5cm・2.7kg直径22×高さ26.5cm・2.6kg23.5×17.5×29.5cm・1.7kg
色グレー/ホワイトアイボリー/グレーグレージュなど

※加湿量や連続運転時間は、各社が決めた条件での数字です。メーカー同士を同じ条件で測った比較ではありません。QUADSの連続運転時間は、公式が「約4〜9.5時間」のように幅だけを書いていて、強・弱の内訳が分かりません。

QS629は、ガラスのポットが約1.7Lで、ほかの2機種(どちらも約3L)より小さめです。タンクの容量÷加湿量(強)で計算すると、象印は3.0L÷350mL/hで約8.6時間、QS629は1.7L÷380mL/hで約4.5時間です(わたしの試算)。QS629の「約4時間」は強運転にあたると考えられます。水を足す回数は、増えやすくなります。

10畳・17畳クラスを比べる

木造和室10畳/プレハブ洋室17畳までが目安の、大きめのクラスです。

象印 EE-TC60QUADS QS649
消費電力(強)450W500W
1時間の電気代約14.0円(試算)約15.5円(公式)
1か月(1日8時間)約3,350円約3,720円
加湿量(強)600mL/h650mL/h
タンク容量4.0L2.6L
連続運転強で約6時間約3.5〜9時間(強・弱の内訳は公式に記載なし)
本体サイズ・重さ24×27.5×36.5cm・2.8kg直径25×高さ32cm・3.7kg
色ソフトブラック/ホワイトアイボリー/グレー

つづきです。コレドと、山善のガラス製(KS-TM3)です。

コレド GLASS STEAM山善 KS-TM3
消費電力(強)500W430W(運転時・強)
1時間の電気代約15.5円(公式)約13.3円(試算)
1か月(1日8時間)約3,720円約3,200円
加湿量(強)650mL/h(±20%)600mL/h
タンク容量2.6L(ガラス)3L(ガラス製タンク)
連続運転約4〜10時間(強・弱の内訳は公式に記載なし)強で約5時間(中6.5時間・弱10時間)
本体サイズ・重さ25.5×25.5×34.7cm・3.8kg21.5×21.5×34.5cm・2.5kg
色ブラウン/ダークグリーンダークグレー/ライトグレー

広い部屋用は、どれも消費電力が大きく、月の電気代は3,000円台になります。部屋の広さに合うサイズを選ぶことが、電気代でも大事になります。なお、QUADSとコレドの連続運転時間は、公式が幅だけを書いていて、強・弱の内訳が分かりません。

電気代の計算のしかたや、単価が変わったときの数字は、こちらの記事にまとめています。

象印スチーム式加湿器の電気代は?1か月いくらか公式スペックで計算してみた
象印スチーム式加湿器EE-DG35の電気代を、公式スペックの消費電力から計算。1時間約9.5円・1日8時間で月約2,270円。気化式との差と、それでも選ぶ理由を正直にまとめました。

安全装置は、どこまで公式に書いてある?

スチーム式は、熱いお湯と蒸気を使います。倒したとき、子どもやペットが触れたときのことが、いちばん気になるところです。公式ページや取扱説明書で、記載が確認できたかどうかを並べました。

転倒したときチャイルドロック/空だき防止その他の記載
象印 EE-DG35あり(転倒湯もれ防止構造・転倒時自動オフ)チャイルドロック:あり
空だき防止:あり
ふた開閉ロック
QUADS QS629記載が見つからなかったチャイルドロック:機能欄に記載なし
空だき防止:あり
サーモスタット、温度ヒューズ、運転中にタンクを持ち上げると電源OFF
QUADS QS649記載が見つからなかったチャイルドロック:あり
空だき防止:あり
サーモスタット、温度ヒューズ
コレド GLASS STEAM記載が見つからなかったチャイルドロック:あり
空だき防止:あり
サーモスタット、温度ヒューズ(157℃)
山善 KS-TM3記載が見つからなかったチャイルドロック:あり
空だき防止:あり
電流ヒューズ、温度ヒューズ、サーモスタット。マグネットリモコン付き
山善 AMKS-AMA30確認できなかったチャイルドロック:確認できなかった
空だき防止:Amazonの商品ページには記載なし(Yahoo!ショッピングの商品名には「空焚き防止」とあります)
水位窓付き。公式サイトの加湿器一覧に見当たらず、取扱説明書は確認できませんでした

「記載が見つからなかった」は、「その機能がない」という意味ではありません。あるのに、公式ページに書かれていないだけの可能性もあります。気になる方は、買う前にメーカーへ問い合わせるか、取扱説明書(公式ページからダウンロードできるものもあります)を読んでおくと安心です。

象印の機種は、このほかの機種と比べて、転倒時の記載が公式ページにある、という違いがありました。わたしが使っているメーカーなので、見方に贔屓目が入らないよう、確認できた事実だけを書いています。

どのスチーム式も、蒸気や本体は高温になります。象印の公式ページにも、蒸気吹出口に触れたり、手や顔を近づけたりしないよう書かれています。QUADSの取扱説明書にも、「乳幼児やペットが触れる場所に保管しない」「ペットの近くで使用しない」と書かれています。小さなお子さんやペットのいるご家庭は、置き場所を先に決めておくと安心です。

お手入れは、どうなっている?

QUADSの公式ページには、スチーム式は水を沸騰させて加湿するため、カビや雑菌が繁殖しにくい、と書かれています。それでも、毎日使えば、水に含まれるミネラルは残ります。

QUADSの取扱説明書には、こう書かれています。

・周囲に付着する白い粉は、水道水に含まれるミネラル分などが結晶として現れるもの。加湿性能の低下や故障の原因になるので、定期的にお手入れをする。
・お手入れは、外側が2週間に1回以上、水タンクとフタが週2回以上。
・水タンクの汚れがひどいときは、クエン酸を溶かした水を入れて、30分ほど運転する。
・お手入れには台所用の中性洗剤を使い、塩素系・アルカリ系の洗剤やアルコールなどは使わない。
・フタは、丸洗いできない。

「ガラスの加湿器 白くなる」と検索する人がいるようです。QUADSの取扱説明書からは、水道水のミネラルが原因で、定期的な手入れが必要ということが読み取れます。水道水を使う加湿器では起こりうることなので、手入れの頻度を、買う前に知っておくと安心です。
公式に書かれているお手入れの頻度は、QUADSのほうが細かく書かれています。象印の取扱説明書では、内容器のクエン酸洗浄が「1〜2か月に1回」の目安です。ただ、象印も「お手入れはこまめに」としているので、どちらが楽かは、使い方や水質でも変わります。

お手入れについて、公式に書かれていること
象印 EE-DG35フィルターがないので、フィルター掃除は不要。フッ素加工の広口容器は拭くだけ。取扱説明書では、内容器のクエン酸洗浄を「1〜2か月に1回」の目安とし、クエン酸洗浄モード(約1時間30分)がある
QUADS QS629ガラスポットだけを取り外して丸洗いできる。フタは丸洗い不可。クエン酸は運転して洗浄
コレド GLASS STEAMガラスポットは取り出して丸洗いできる。クエン酸洗浄モードあり
山善 AMKS-AMA30水タンクは取り外して丸洗いできる。上から直接給水できる
山善 KS-TM3公式ページに、タンク取り外し式で、上から給水できるとある(お手入れ方法の詳細は確認していません)

デザインと、メーカーのこと

見た目で選ぶ場合に、確認できた点です。

・QUADS: 東京都目黒区の株式会社QUADS。2021年4月設立の、家電の企画・開発・販売の会社です(公式サイト)。公式の仕様ページには、製造国の記載がありません。GLASSはLEDライトが電球色と昼光色で、それぞれ2段階の明るさにできます。
・コレド: 東京・銀座のCORED株式会社。公式サイトによると、オランダやアメリカなどの海外ブランドの輸入販売を行う会社です。GLASS STEAM HUMIDIFIERは、8段階の照明モードがあります。製造国は、確認できませんでした。
・象印: 大阪市北区に本社がある、1918年創業のメーカーです(公式サイト)。EE-DG35はグレーとホワイトの2色で、新モデルのEE-TC60にはソフトブラックがあります。デザインに力を入れた「STAN.」シリーズのスチーム式EE-FA50(2025年9月発売)は、ブラックとホワイトの2色で、電源アイコンに触れると操作キーが浮かび上がるタッチパネルです。公式のコンセプトは「暮らしになじむデザイン」です。
・山善: 大阪に本社がある、1947年創立の会社です(公式サイト)。ガラス製のKS-TM3は、ダークグレーとライトグレーの2色で、LEDムードランプ(4段階)付きです(公式)。

昔の象印は、電気ポットのような見た目のイメージがありました。今は、EE-DG35がグレーとホワイト、EE-TC60がソフトブラックとホワイトの展開です(公式)。
使ってはいませんが、写真を見るかぎり、デザインだけで選ぶなら、わたしの好みでは象印の定番モデル以外です。象印のSTAN.シリーズは、使っていません。ガラス越しに中が見えるおしゃれさは、やはり目を引きます。ただ、わたし自身は、見た目より手入れの手間を取って、象印を使っています。

機種ごとのひとこと

象印 EE-DG35(6畳・10畳クラス)

向いている人:手入れの手間を減らしたい人、転倒時の安全機能が公式に書かれているものを選びたい人。
向かない人:ガラスの透明感のある見た目を重視する人。本体は大きめです(約24×27.5×32.5cm)。
わが家は、前モデルのEE-DC35を使っています。毎日の手入れが楽で、気に入っています。

象印 EE-TC60(広い部屋用)

向いている人:10畳(和室)/17畳(洋室)までの広い部屋で使いたい人。2026年9月に出たばかりの新モデルで、色はソフトブラックとホワイトです。
向かない人:小さめの部屋の人。消費電力は450Wで、月の電気代は約3,350円になります。
※TC60の安全機能は、この記事では確認していません。

QUADS GLASS QS629(6畳・10畳クラス)

向いている人:ガラスの見た目と、LEDライトの雰囲気を楽しみたい人。ガラスポットは取り外して丸洗いできます。
向かない人:水を足す回数を減らしたい人(タンクは1.7L)。転倒時の安全機能を、公式の記載で確認してから選びたい人。

QUADS GLASS QS649(広い部屋用)

向いている人:ガラスの見た目で、広い部屋に使いたい人。QS629と違い、チャイルドロックが機能欄に載っています。
向かない人:電気代を抑えたい人。500Wで、月の電気代は約3,720円です。本体も約3.7kgと重めです。

コレド GLASS STEAM HUMIDIFIER(広い部屋用)

向いている人:リモコンや湿度センサーの自動制御など、機能を重視したい人。公式ストアには、クエン酸洗浄モードがあると書かれています。
向かない人:電気代を抑えたい人(500Wで月約3,720円)。製造国が公式に書かれていないため、そこが気になる人。

※コレドの機種は、この記事ではボタンを用意していません。詳しくは、コレドの公式ストアで確認してください。

山善 KS-TM3(広い部屋用・ガラス製)

向いている人:ガラス製の見た目で、広い部屋に使いたい人。公式ページでは、湿度センサーで加湿量を自動調整するAUTO設定、チャイルドロック、マグネットリモコンが紹介されています。
向かない人:電気代を抑えたい人(運転時430Wで、月の電気代は約3,200円)。転倒時の安全機能を、公式の記載で確認してから選びたい人。

山善 AMKS-AMA30(6畳・10畳クラス)

向いている人:電気代を少しでも抑えたい人。今回の中では、消費電力が最も小さい270Wで、タンクは約3Lです。
向かない人:取扱説明書で、転倒時などの安全機能を確認してから選びたい人。公式サイトの加湿器一覧に見当たらないため、取扱説明書は確認できていません。

結局、どれを選ぶ?

・手入れの手間と、公式に書かれた安全機能を重視するなら、象印です。
・ガラスの見た目を重視するなら、QUADS、コレド、山善のKS-TM3です。買う前に、取扱説明書の安全の項目と、手入れの頻度を読んでおくと安心です。
・電気代と手頃さを重視するなら、山善です。ただし、安全機能の記載は、買う前に確認したいところです。
・広い部屋で使うなら、TC60、QS649、コレド、山善のKS-TM3が候補です。月の電気代が3,000円台になる前提で、選んでください。

見た目で選ぶこと自体は、悪いことではありません。わたしも、最初に買った加湿器は、デザインで選びました。ただ、毎日使う道具なので、手入れの頻度と、安全機能の記載まで見てから選ぶと、後悔が少なくなると思います。

価格は変わるので、各ボタンから最新の価格を確認してください。

まとめ

・スチーム式の電気代は、同じクラスなら大差なし。6畳・10畳クラスは月2,000〜2,400円前後、広い部屋用は3,000円台。
・転倒時の安全機能が公式で確認できたのは象印。ほかは「記載が見つからなかった」か「確認できなかった」ので、買う前の確認をおすすめします。
・ガラス製は、水道水のミネラルで白くなることがあります。QUADSの取扱説明書では、水タンクとフタは週2回以上の手入れです。
・わたしが使っているのは象印だけです。ほかの機種は使っていないので、確認できた公式情報を並べました。

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